ジーユーの事例:オムニチャネル化されたチームが創る「やんちゃ」なブランドコミュニケーション

gu事例サムネ

ITや在庫管理などのプロセスを一元化しても、組織体系が各チャネル別になってしまっているために、オムニチャネル化が進まないということがあります。

リアル店舗、ECサイト、モバイルアプリ、カスタマーセンターなどのチャネル横断の情報連携や一貫した対応がうまく出来ないためです。

[関連記事]オムニチャネル化を阻む最大の壁とは

そんな中、ジーユーのO2Oキャンペーンチームの取り組みが興味深いのでまとめてみました!

リードするのは“会社公認のいたずら班”

ダイレクト事業部の萩原氏とマーケティングPRチームリーダーで広報担当の長谷氏が、ネタ出し段階から企画に積極的に参加されているようです。
「僕たち2人は、“会社公認のいたずら班”。社長の柚木にも、『やるなら楽しんで、いたずらしてくれ』と言われている」とのこと。

組織横断のチームが自由な権限をもって積極的に企画をリードしていること、さらにそこに広報が参加していることが、特筆すべきところでしょう。
消費者にもメディアにもウケる切り口で、ターゲットにメッセージを伝えつつ伝播力でも注目を集められることが、大きな強みだと思われます。

狙いを共有して店舗とも協力体制を

ジーユーのターゲットは若い女性。メディア戦略のコンセプトは「ポケットにGU(ジーユー)を」。
2011年11月にモバイル会員制度を開始し、2012年3月に会員アプリをリリース。その後連続してO2Oキャンペーンを実施し、スマートフォンアプリ、ソーシャルメディアをコミュニケーションの中心に据えています。

そのようなWEB主導のキャンペーンの場合、売り場とうまく連携することが難しかったり、現場の負担を少なくすることを、社内的に強く求められたりする企業をよく目にします。

しかし、ジーユーでは、キャンペーンを行う際、事前にシミュレーションを行い、店舗でも積極的に取り組んでもらっている、とのこと。可能な限り、接客、有線放送、ポスターなどで、来店客にキャンペーンを告知しています。

シェイククーポンの企画を実施した際には、店頭に“お立ち台”を用意し「今、ここでスマートフォンをシェイクするとクーポンが当たりますよ!」とパフォーマンスをして来店客に呼びかけたというのです。

店頭お立ち台から、スマホを使ったキャンペーンへの参加を呼びかけ

店頭お立ち台から、スマホを使ったキャンペーンへの参加を呼びかけ

image from http://toyokeizai.net/articles/-/14109?page=4

「オンラインで得た情報やそこから得られた共感をもとに、最終的にはオフラインでの買い物体験や接客に触れて、お客様に満足してもらうことが重要」という狙いが社内でも広く共有されていることの表れとみられます。

チャネル統合型組織で、店頭前の道行く人もアプリ会員も巻き込むブランド体験を

2012年、2013年と実施され話題にもなった「生着替えファッションショー」をご存じでしょうか?

3人のファッションモデルがショーウインドーに登場し、音楽に合わせて踊りながら、次々とおすすめのコーディネートにその場で着替えていく。見た人はTwitterで好きなコーディネートを投票でき、ショーウインドー横のモニターに反映される。その状況はUstreamで中継され、翌日からYoutubeでもその様子をみることができる。
というのがその概要です。

店頭集客も盛り上がり、Twitterの拡散効果で春夏コーディネートの認知も広がる結果となりました。一見、イベントのPR効果という形に見えますが、ここにもオムニチャネル的な連携が垣間見えます。

イベント前には会員向けスマホアプリを通じ、位置情報をみて会場である2店舗の付近にいる会員に告知し、参加を効率的に促しています。Twitterに関してもお気に入りのコーディネート投稿でプレゼントがもらえると、消費者にリアルタイムでの参加を促進しました。

アプリ会員巻き込み、ソーシャル展開、インパクトのあるイベントが戦略的に連携することで効果を相互に向上させた結果の成功だと考えられます。
このような企画はプロモーション担当、ソーシャル担当、会員向けサポート担当などが分かれている従来型の組織では、なかなか実現が難しいでしょう。
しかし、チャネル統合型の顧客へのコミュニケーションを一元化した意思決定組織をもつことで、より効果が高くリアルタイムにお客様に働きかけることができるコミュニケーションを図ることもできるのです。

※ジーユーに関する情報は、下記を参考にさせていただきました。
http://toyokeizai.net/articles/-/14109

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