【遂にGoogleから登場!】iBeaconの対抗馬「Eddystone」
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Beacon, Eddystone, ソリューション・テクノロジー, ニュース, マーケティング

2015年ももう後半戦に突入しましたが、オムニチャネルの世界では引き続き話題に登ることの多いiBeacon。
そんな中、Googleが「iBeacon」への対抗馬として2015年7月14日から提供を開始したものが「Eddystone」。
今回はそんな「Eddystone」についてまとめてみます!
※ちなみに読み方は「エディーストーン」ではなく「エディストン(英国にある灯台)」のようです。
「Eddystone」とは?
「Eddystone」は、スマートフォンやその他のスマートデバイスとの通信機能を可能にするBLE(Bluetooth Low Enegy)デバイス用のオープンソース・プラットフォームで、AndroidとiOSの両方に対応しています。
すでに米国オレゴン州のポートランドではGoogle Nowのサービス強化を目的として、各交通機関にて乗り換え案内のようなサービスを提供開始しているようです。
競合?とされる「iBeacon」との違い
では、iBeaconとはどういった点が異なるのでしょうか?
現時点で明示されている主な相違点は以下の通りです。
(1),オープンソース化されている
(2),アプリではなくブラウザに通知(URL)を送る
(3),セキュリティ
(2)が最も気になる相違点であると思います。
iBeaconの場合、ユーザーのスマートフォンにBeaconに対応したアプリがインストールされていないと、Beaconが機能しませんでした。
しかし、「Eddystone」はブラウザさえあればユーザーに情報を送ることが出来ます。
恐らく今までBeaconの導入を躊躇っていた要因の1つがアプリが必須であるという点だったと思います。
それがクリアされているということは、「Eddystone」がきっかけで爆発的に世界中にBeaconが広まっていく可能性もありますね!
また、(3)のセキュリティについては、iBeaconは各Beaconメーカーやディベロッパー側での各種開発が必要でした。
それに対して、「Eddystone」については(まだ仕様の公開はされていないようですが)EIDsと呼ばれる頻繁に変更される識別子を、クライアント毎にデコードすることによってセキュリティー対策を可能とするようです。
今後の「Eddystone」の戦略
既にBeaconを何らかの形で導入している企業は「Eddystone」にも対応可能なのでしょうか?
結論としては、基本的には対応可能のようです。
既存のBeaconについては簡単なファームウェアアップデートを行うことによってEddystoneに準拠することが出来ます。
また、既にいくつかのBeaconメーカーとのパートナーシップを組んでいるとのことなので、徐々に「Eddystone」と「iBeacon」両方にに準拠したBeaconメーカーが増えてくることでしょう。
「Eddystone」は今後、Google MapやGoogle Nowとの連携が予定されているようです。
すでにGoogleはユーザーの位置情報を取得し、サービス提供を行う基盤があります。
その中で、屋内でのユーザーのロケーションの測位や、ユーザーがいる建物の階数まで判別可能になれば、Googleの各サービスがより有用なものとなるのかもしれません。
「Eddystone」はGoogleの発表から数日しか経っていないということもあり、まだまだ未知な部分が多いですが、その名の通り、オムニチャネルの道標となるような灯台になるのでしょう。
オムニチャネルラボでも引き続き注目し、情報を上げてまいります!
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