最近よくきく“オムニチャネル”の基本をおさえておこう!
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update:2014/03/25
用語

– あなたは “オムニチャネル” という言葉をご存じですか?
企業とお客さまの関わり方を本質的に大きく変える、これからますます重要となるマーケティングキーワードです。米国では2012年後半から、日本でも2013年頃から注目され、小売業を中心に多くの企業が取り組みを始めています。
<定義>オムニチャネルとは、顧客に対して全チャネル連携してアプローチすること
オムニチャネルとは、全てのチャネルの商品管理・顧客管理を統合し、あらゆる企業と顧客の接点を融合させることです。
これによって、お客さまは店舗でもネットでも自分に合ったチャネル、形で商品やサービスを受けられるようになります。
[参考]米国小売業協会サイト
図の通り、まずチャネルを増やした状態は、マルチチャネルです。
お客さまのターゲット層ごとにチャネルを使い分ける、またはお客さまに使い分けてもらうという形で、チャネルごとに閉じた設計になっています。
クロスチャネルでは、チャネル間で協力しながらも、チャネルごとの売上責任が求められます。
そのため例えば、店舗が強い企業では店舗の商品充実が優先され、EC商品の種類が限定される、などの部分最適がおきがちです。
オムニチャネルでは、全てのチャネルが顧客接点という考え方になります。
顧客接点とともにカスタマー・エクスペリエンスが増大することで、よりよい買物体験を提供することがポイントです。
例えば、雑誌で見かけたアイテムを、スマホアプリでバーチャル試着してクーポンをもらい、リアル店舗に行ったらほかのスタイリングも教えてもらって、お給料日後にECで購入。その後気になったお手入れ法はソーシャルで気軽に聞く、という具合です。
[参考]野村総合研究所レポート(PDF)
<背景>スマホ利用の拡大で、重要性は増すばかり
オムニチャネルはもともと、米国のコンサルティングファームが使い始めたようですが、2011年度の決算発表日にメイシーズCEOのテリー・ラングレー氏が掲げたことで広まりました。
その背景には、2008年のiPhone3G発売以降、それまでほとんどなかったモバイルコマースへの投資が進んだこと、そしてAmazonなどの急進によって、既存の方法だけで対抗できなくなったことがあります。
スマートフォンを手にした消費者は、常にインターネットに繋がっています。
ただ買うだけであれば、いつでもどこでも最安値を検索して、ふと思いついたスキマ時間にすることができます。
価格や便利さだけで消費者をつかむことは非常に難しくなってきた今、「すべてのチャネル=総力」を使った買物体験が注目されています。
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